【冥の章】
私はひたすら「シン」を探していた。
ノクト中をひたすらに探した。
それでもいなかった。
どこにもいなかった。
何故ほっといてしまったのか。
そして「シン」は何処に行ってしまったのかはわからなかった。
消え去って何年も経った後、「シン」は魂となって『冥夜オブシディアン』 の所にいるらしい。
オブシディアンに交渉してみると、逆に牙をむいてきた。
すぐさま気持ちは分かった。
だが、もはや事は起きた後。どうすることもできなかった。
闇も愛も感情も全ては この私の手で「無」となす。
そう、私の【母】の本体である「スフィア」の存在のみで、全ては生かされ全ては愛されるのだ。
それは、嬉しくもあり そして私の悲しみの原点でもある。
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