二人の若者が、緑色に染まった道を歩いていた。
一人は長く金の髪に青色の瞳。
もう一人は短く後ろにしばっている白い髪に緑色の瞳をしている。
「なんだか、久々にこう何もかも解放されて歩くのはいいな。そう思うだろ?ラピス」
金の髪をはらりとさせてにこりと若者は微笑んだ。
「…だからと言って、何故1年の間も貴方の傍にいなければならないんですか…」
何十回目の溜息をつくラピス。
「1年なんてすぐに終わってしまうだろうに。ああ、それと私の『名』は絶対に口外しないようにな」
「分かっております。カイル様」
カイルは それでいい とラピスに呟いた。
「それにしても1年間、何処に行こうか」
「って、休息の計画はしっかりとしていないんですか!?」
「いや、全く全然。未開惑星に行ってのんびりしたいだけ。だから行く場所なんて何にも計画はしていない」
「…確かに。カイル様が休息を取れる場所というと未開惑星ぐらいですし。下手に他の惑星になんていくと…俺の責任が」
「ラピス…人をなんだと思って―」
いるんだ という前に目の前にしたのは大きな館だった。
「なかなか立派ですね」
「確かに、結構大きいな。大富豪でも住んでいるのだろうな」
その大きな門前の玄関で必死にインターフォンを鳴らしている男がいた。
「…どうしたんだ?」
カイルは切羽詰っている状態の男に声をかけた。
「あ…もしかして、彼女のお客様ですか?」
「いや、ただ通りかかっただけだ…。だが、なにやら切羽詰っているのではないか?」
「そうなんです…」
しゅんとなりつつも男は話をし始めた。
「この館に住んでいるのは読書士という職についているネネという少女なんですけれど。ここ1週間どんなにインターフォンを押しても出てこないんです。彼女、結構自分から外に出ないことが多くて僕が食事に誘ったりすると行くっていって外に出るんですけど」
弱気な言葉が続いて、カイルは何やら嫌な予感がした。
「1週間音沙汰も無いのだな?」
「はい」
「毎日のように食事に誘っているのだな?」
「は…はい」
「彼女、料理が出来ないんだな」
「え…ええ、そうですが」
総合的に見ると、
「…もしかすると…倒れているかもしれないな」
カイルはそれしか想像ができなかった。
「え…ええええええ!?」
驚きに驚いた男。何やら天然っぽい所があるらしい。
「ど…どうしよう…」
「慌てることは無い」
カイルは自信気に微笑み、あるモノを懐から取り出した。
それは一本の…金の針。
「な…!何故貴方がそんなものを…!!しかも何処から出して…」
「ラピス、まだ驚くのは早いぞ?」
悪魔の笑みをして、カイルは叫んだ。
「カイルの七つの特殊能力!錠前破りをとくと見ろ!!」
カチャカチャと小さな作業をして数十分がたった。
門のほうは、すぐに開いたのだが問題の扉が開かないのだ。
結構年が経過していると思われる古い扉を睨みつけてカイルは必死に鍵穴と対峙していた。
「あれだけ大きな事を言っておいて…。カイル様、まだですか?」
「う…うるさいなぁ。こっちは必死なんだ。静かにしろ、ラピス」
作業をしながら、カイルはふと呟いた。
「そういえば、お前の名前は?」
聞くのをすっかりと忘れてしまっていたのだ。
「僕は、イワンと言います。この地域の特集記事を書いています」
「ほう、記者か。彼女、ネネと言ったが…どんな関係だ?」
「ネネは、僕の初めての取材相手です。彼女を相手にしていると…どうも気になってしまって」
「恋愛関係と言ったところか?」
「ち…違います!!僕らはそんな関係じゃ!?」
イワンが顔を真っ赤にさせて抵抗をするその時。
かちゃりと心地よい音がした。
「お、開いたみたいだ」
古い扉が軋む音をしつつも開かれていく。
そこに倒れていたのは、
「ネ…ネネ!!!」
「お…お腹すいた… …」
噂の彼女、ネネだった。
一人は長く金の髪に青色の瞳。
もう一人は短く後ろにしばっている白い髪に緑色の瞳をしている。
「なんだか、久々にこう何もかも解放されて歩くのはいいな。そう思うだろ?ラピス」
金の髪をはらりとさせてにこりと若者は微笑んだ。
「…だからと言って、何故1年の間も貴方の傍にいなければならないんですか…」
何十回目の溜息をつくラピス。
「1年なんてすぐに終わってしまうだろうに。ああ、それと私の『名』は絶対に口外しないようにな」
「分かっております。カイル様」
カイルは それでいい とラピスに呟いた。
「それにしても1年間、何処に行こうか」
「って、休息の計画はしっかりとしていないんですか!?」
「いや、全く全然。未開惑星に行ってのんびりしたいだけ。だから行く場所なんて何にも計画はしていない」
「…確かに。カイル様が休息を取れる場所というと未開惑星ぐらいですし。下手に他の惑星になんていくと…俺の責任が」
「ラピス…人をなんだと思って―」
いるんだ という前に目の前にしたのは大きな館だった。
「なかなか立派ですね」
「確かに、結構大きいな。大富豪でも住んでいるのだろうな」
その大きな門前の玄関で必死にインターフォンを鳴らしている男がいた。
「…どうしたんだ?」
カイルは切羽詰っている状態の男に声をかけた。
「あ…もしかして、彼女のお客様ですか?」
「いや、ただ通りかかっただけだ…。だが、なにやら切羽詰っているのではないか?」
「そうなんです…」
しゅんとなりつつも男は話をし始めた。
「この館に住んでいるのは読書士という職についているネネという少女なんですけれど。ここ1週間どんなにインターフォンを押しても出てこないんです。彼女、結構自分から外に出ないことが多くて僕が食事に誘ったりすると行くっていって外に出るんですけど」
弱気な言葉が続いて、カイルは何やら嫌な予感がした。
「1週間音沙汰も無いのだな?」
「はい」
「毎日のように食事に誘っているのだな?」
「は…はい」
「彼女、料理が出来ないんだな」
「え…ええ、そうですが」
総合的に見ると、
「…もしかすると…倒れているかもしれないな」
カイルはそれしか想像ができなかった。
「え…ええええええ!?」
驚きに驚いた男。何やら天然っぽい所があるらしい。
「ど…どうしよう…」
「慌てることは無い」
カイルは自信気に微笑み、あるモノを懐から取り出した。
それは一本の…金の針。
「な…!何故貴方がそんなものを…!!しかも何処から出して…」
「ラピス、まだ驚くのは早いぞ?」
悪魔の笑みをして、カイルは叫んだ。
「カイルの七つの特殊能力!錠前破りをとくと見ろ!!」
カチャカチャと小さな作業をして数十分がたった。
門のほうは、すぐに開いたのだが問題の扉が開かないのだ。
結構年が経過していると思われる古い扉を睨みつけてカイルは必死に鍵穴と対峙していた。
「あれだけ大きな事を言っておいて…。カイル様、まだですか?」
「う…うるさいなぁ。こっちは必死なんだ。静かにしろ、ラピス」
作業をしながら、カイルはふと呟いた。
「そういえば、お前の名前は?」
聞くのをすっかりと忘れてしまっていたのだ。
「僕は、イワンと言います。この地域の特集記事を書いています」
「ほう、記者か。彼女、ネネと言ったが…どんな関係だ?」
「ネネは、僕の初めての取材相手です。彼女を相手にしていると…どうも気になってしまって」
「恋愛関係と言ったところか?」
「ち…違います!!僕らはそんな関係じゃ!?」
イワンが顔を真っ赤にさせて抵抗をするその時。
かちゃりと心地よい音がした。
「お、開いたみたいだ」
古い扉が軋む音をしつつも開かれていく。
そこに倒れていたのは、
「ネ…ネネ!!!」
「お…お腹すいた… …」
噂の彼女、ネネだった。
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